20代最後をナミビアで

青年海外協力隊(2016-3)としてナミビアで中高生にコンピュータの授業を教えています

Ongwediva Annual Trade Fair 2017に参加!

こんにちは、りーです。

今日は8月にあったOngwediva Annual Trade Fairについて今更ながら書こうと思います。
トレードフェアとは、省庁や企業、団体などが出展し、ワークショップやデモンストレーションをして宣伝するイベントです。ナミビア各地で開催されるのですが、オングウェディバ Ongwedivaのものは国内最大級の規模なのです。
オングウェディバは私の任地ツメブから約300キロ更に北上したところにあり、北部最大の街オシャカティ Oshakatiに隣接しています。

ナミビアの協力隊員は2007年からオングウェディバでのトレードフェアに参加していて、今年で11回目です。トレードフェアでは日本文化の紹介を主にしています。もちろん私は初参加。f:id:h283-namibia:20170918035952j:plain具体的には日本のおもちゃ(けん玉、だるま落とし、折り紙、万華鏡、駒など)や書道の体験、日本食としてたこ焼きとお団子の提供、日本の写真の展示、盆踊り(炭坑節)などを3日間行っていました。

f:id:h283-namibia:20171030040604j:plain日本の風景に興味津々です。f:id:h283-namibia:20171030041416j:plain自分の名前を日本語で書くととても喜んでもらえます。f:id:h283-namibia:20171030035809j:plainたこ焼きは毎年ナミビア人に好評らしいです。
たしかに、ブース近くでたまたま会った私の教え子に(こんなところで会うなんて思わないからびっくり!computer teacherがどうとかっていう言葉が聞こえてきてそちらを見たら生徒がいるんだから驚き!ツメブから遊びに来ていたそう)たこ焼きを食べてもらったのですが、とても気に入ったようで、今も授業中にたこ焼き食べたい~と言ってきてくれます。f:id:h283-namibia:20171030040009j:plain今年はお団子も新入り。みたらし団子ときなこ味。こちらも、おいしいと言ってもらえました。

f:id:h283-namibia:20171030045634j:plain一部しか写っていませんが、私(写真右)が羽織っているのはオヴァンボ族の伝統的な柄(ピンク、赤、黒のストライプ)のハッピです。このトレードフェアのために服飾隊員が作ってくれました!オヴァンボさんは、ナミビア最大民族かつ、オングウェディバのある北部に多くいる民族です。

毎日夕方に炭坑節を円になって踊ったのですが、ナミビア人も一緒に入って楽しんでもらえたのが個人的には嬉しかったです。f:id:h283-namibia:20171030043015j:plain10年間も出展していることで、日本の知名度もここでは高いのだなと感じることが多いトレードフェアでした。 

f:id:h283-namibia:20171030040523j:plain連日暑く、このフローズンドリンクを飲むのが日課になっていました。アルコールもありますが、こちらはノンアルコール。

企業や省庁などのブースはこんな感じ↓です。f:id:h283-namibia:20171030042212j:plainf:id:h283-namibia:20171030041800j:plainf:id:h283-namibia:20171030040422j:plainウォルビスベイという港町にあるチョコレート屋はオングウェディバのトレードフェア初出展だそうです。量り売りで、1つ100円弱するのですが、日本で買うことを思うと安い…!とこれまた毎日食べていました。
今度またウォルビスベイに行くことがあれば、ぜひこのお店に足を運びたいです。

f:id:h283-namibia:20171030040953j:plainなお、トレードフェア本オープンの式典にはナミビアの大統領も出席!なんと生で見ることができました!(宿に帰ってテレビをつけたらライブ中継されていました。)

f:id:h283-namibia:20171030042629j:plain初めてのトレードフェア、いい思い出になりました。

任地ツメブでのトレードフェア(Copper Festival)は来週?今週?(10月31日~11月4日)開催されます。どんな感じなのかわくわくです。

協力隊応募~PC隊員の職種の選び方~

こんにちは。またまた久しぶりの更新となりました。
約一ヵ月後に控えた期末試験の問題作成が何とか終わりました、りーです。

青年海外協力隊の秋募集が始まっているみたいですね。
私が応募したのは秋だったので、もう2年前のことになるのか~としみじみ。

というわけで今日は協力隊応募にあたり、とっても迷った職種に関してです。
協力隊の職種は多岐に渡りますが、応募時には1つに絞る必要があります。

社会人になってから参加した応募説明会で、PC関連の職種があることを知りました。
その職種とは主にコンピュータ技術とPCインストラクターです。一応SEなのだし、と応募するならPCの職種にすることは即決でした。ただ、その後が迷うのでした。。

要請内容は似ていることもありますが、コンピュータ技術とPCインストラクターの大まかな違いはこんな感じ↓でしょうか。

  • コンピュータ技術:システム開発をするか、大学の情報系の学部で教える
  • PCインストラクター:小学校~高校でコンピュータの授業をする

もちろん、上記以外の内容もあります(PCインストラクターでもシステム開発をする要請や、コンピュータ技術でも配属先が高校(進学校)の場合などなど)。

コンピュータ技術の要請には理系の大学を卒業していることが条件になっているものや、実務3年以上の経験が求められるものが多い印象です。
一方のPCインストラクターは実務2年でよかったり資格は特に求められなかったりするという気がします。中には特定のプログラミング言語が使えることが条件のものもあります。(私が応募した2015年秋の話です。)また、SEである必要はなく、事務職や営業職、教師経験などがあれば応募できるように思います。

SEになったからにはコンピュータ技術で応募したいな~なんて思ったのですが、そもそも実務経験が2年しかなく、加えて文系卒の私ができることなんて限られています。
じゃあ5年ほど働いてコンピュータ技術で応募するかとも考えたのですが、私が協力隊でやりたいことはPCインストラクターの方が近いと思ったので、そちらに決めました。

システム開発は楽しかったけれど、それを協力隊員として2年間するより、コンピュータのおもしろさを伝える方に興味があったからです。まだ将来を決めていない子どもたちがコンピュータに興味を持って、その分野に進みたいな~なんて思えるようになったらすてきだな~って(夢見がちですがw)。f:id:h283-namibia:20170331204636j:plain

 参考までに、私の同期の前職はこんな感じ↓です。

  • コンピュータ技術:全員SE
  • PCインストラクター:10人中SE4人、他は営業、技術営業、事務など

余談ですが、最後に年齢層について。
PCインストラクターは実務を最低2年積んでから応募してください~という感じだったので、24、5歳の同期とかいるのかなと思っていたら、訓練開始時27歳の私がまさかの最年少でした。ちなみに同い年は3人います。PC隊員の同期、平均年齢高めでした笑。でも大好きなメンバーです。

それではこの辺で。
面接や合格発表の時のことはまた追って書いてみたいと思います。

春がやってきた

とってもとってもお久しぶりです。ナミビア北部の街ツメブのセカンダリースクールで活動しています、りーです。約2ヵ月も更新が途絶えていましたが元気です。

知らない間に、週刊はてなブログという、はてなブログ編集部か気になるブログをピックアップする記事に私のブログが紹介されていました。「こんなところにはてなブロガー!」アフリカ編の、ナミビア代表みたいな感じでw
子どもたちの生活について書かれたエントリーをご紹介、として習い事をはじめたことに関するこの記事へのリンクが載っていました。ありがとうございますw

 

さて、前回の記事からあった主なこと。

・2学期の期末試験実施
・2学期終了
・1週間半ほどのターム休み
・Ongwediva Annual Trade Fairというイベントにナミビア隊員で参加して日本紹介
・冬時間が終了し、サマータイム開始
・3学期開始

 

 9月1週目の日曜日からサマータイムが始まりました。そうです、winter is overです。春になりました。ジャカランダの花が咲き始めて、とってもきれいです。f:id:h283-namibia:20170918035149j:plainf:id:h283-namibia:20170918035832j:plainf:id:h283-namibia:20170918040455j:plain
f:id:h283-namibia:20170918034831j:plainf:id:h283-namibia:20170918034829j:plain
ジャカランダ、紫の桜ともいわれているそうなんです。任地ツメブには至るところにジャカランダの木が植えられていて、ここが紫の桜並木になるのかな~~なんてわくわくしながらお散歩しています。これからもっときれいに咲くのでしょう。

 

今回のホリデーは1週間半ほどしかなかったので、北部の街オングウェディバで開催されたナミビア最大級のトレードフェア(Ongwediva Annual Trade Fair)に参加した後は任地でゆっくり過ごしました。
トレードフェアでは、たこ焼きとみたらし団子の提供、書道体験、おもちゃ体験をはじめ、日本について紹介しました。f:id:h283-namibia:20170918035952j:plain
メッセージボードを用意し、来場者に書いてもらったのですが、その中で素敵だったものを。f:id:h283-namibia:20170918040048j:plain"I like Japan - when it developed from the poor to create wealth."
貧しいところから富をつくりだすまでに成長した、そんな日本が僕は好きだ、こんな感じでしょうか。

トレードフェアについてはまた詳しく書ければと思っています。

ホリデー中には隊員2名がツメブにやってきたので案内しました。私が通っているAPC(アーツ教室)も紹介!バイオリンを弾いているところを写真におさめてもらいました。f:id:h283-namibia:20170918034329j:plain今学期も通っていますよ。帰国したらバイオリンが欲しくなりそうです。笑

 

3学期が終われば、私のナミビア1年目終了も同然です。あっという間すぎます。。
3学期は12月までですが、例のごとく期末試験は3週間なので11月上旬から開始。そして試験問題の提出までもう1ヵ月を切っています。きゃー。3学期は始まったばかりですが、ゆっくりしている時間はありません。Grade8のシラバス、盛りだくさんのため、全く終わる気配がありません。。。(カウンターパートも多すぎる、と言っていたのでどう頑張っても1年で教えられる量じゃないんだと思います笑)

最近うれしかった3つのこと

こんにちは。

ナミビアのセカンダリースクールで活動している私がここ1,2週間でうれしかったことを3つ。


1.生徒が私に教えてほしいと言ってきた
(すみません、ちょっと話を盛りました。)
2週間ほど前から教育実習生が来ていて、Computer Studiesの授業に加わっています。
教育実習なので、彼も授業をせねばなりません。この前、私の担当のGrade8Cの授業をしてもらったのです。
もちろん教育実習生ですから、なんて、日本で教師経験のない私がそんな偉そうなことは言えませんが、でも、彼の授業を見ていてちょっと生徒が可哀相になったんです。なぜなら、とにかく進める、多く教えることがいいと思っているんじゃないかと言わんばかりにものすごいスピードで進める、生徒がついてきているかの確認は二の次、そんな感じだったからです。
あ~私ならこう教えるな~と思うところが多くて、なんだか私も"先生"が板についてきたのかもしれません。

すると次の授業の日にある生徒が「もう一人の先生はまた来るの?あの先生、説明が早すぎて理解できなかったからMs(私のこと)がもう一回教えてよ。」と言ってきたのです。
やはりそうだったか…生徒も同じことを感じていたか…と安心したと同時に、生徒ありがとう~とうれしくなりました。
彼にしてみれば、とにかく誰でもいいからもう一回教えてほしかったのかもしれません。でもここは、"私に"教えてほしかったと捉えることにしようと思います。笑

後日、きちんとパワポを用意して私のやり方で教えましたよ。

きっと私の強みは地味にこだわったパワポハンドアウト作りとかなんだろうなと、教育実習生の授業を見て、また、生徒に言われて再確認しました。

ちなみにこの生徒、今日の授業終わりに「Ms~、今日が最後の日だよ~」と言ってきました。え?!3学期から転校するの?!と思って聞いたら、今日が2学期の授業最終日だから今学期会うのが最後だということでした。私のとっさの理解力w でもそんなこと言ってきてくれるの、かわいいですね。


2.HODに試験問題を褒めてもらった
前回の記事に書いたように、期末試験の問題はHODに提出します。
私はGrade8のComputer Studiesの試験問題を作成し、先日HODからOKが出ました。
その際、彼女に「この問題あなたが作ったの?好きだわ。」と言ってもらえました。
カウンターパートが作成した1学期の試験問題を基本的には踏襲しているので、具体的にどこを気に入ってもらえたのかはわかりません。でも地味にこだわった設問もあるので、そこかなと思っています。

そして上記同様、自分の強みに気付かされ、これからもきめ細かな教材作りは怠らずに続けようと決めたのでした。


3.プログラミングに興味を持っている生徒がいる
Grade9(中3)からGrade11(高2)は今学期、アルゴリズムを学習していました。
数字を入力してその数字が偶数なら2乗、奇数なら3乗するプログラムを書きなさい、とか
1から100までの数字で素数を表示するプログラムを書きなさい、とか、そんなことを習っていました。
コードこそ書きませんが(ノートにフローチャートや疑似コードを手書きしています)、結構楽しそうなんです。いや、楽しそうというより楽しいんです。生徒よりも楽しんでいるのは私かもしれません。笑

たとえば、数字を入力してその数字が偶数なら2乗、奇数なら3乗するプログラムはこんな感じ↓です。

    Begin
    num <-- 0
    ans <-- 0
    Enter num
    If num MOD 2 = 0 Then
        ans <-- num*num
    Else
        ans <-- num*num*num
    End {If}
    Output ans
    End

結構本格的でしょ?
たまに、いや~実際にこれじゃエラー出るよ~と思うものもあるのですが、そこは目を瞑っています。笑

そんな中、Grade11の生徒が、実際のプログラムはどうなっているのかと聞いてきました。
こうなったら…!と家に帰って早速XAMPPをインストール。XAMPPとはプログラミング言語の一つであるPHPを使って開発できる環境を作るソフトみたいなものです。無料です。
授業で書いたアルゴリズムプログラミング言語ではこう動くんだよ、と見せることにしました。
コードを書くなんて実に1年ぶり…!とても簡単なアルゴリズムなのに、書いてみると想定していたものが表示されなかったりエラーを出したり、想像以上に忘れていて驚愕です。

さらに、もっと難しい問題を解きたい、とのことだったのでネットで調べて、Fizz Buzzや夏季オリンピックの開催年を表示するプログラムなどを宿題として出しました。
もちろん私はそれをPHPで書き、ローカル環境で動かし、生徒に見せます。
そして生徒がやってきたものをそのままPHPで書いて、君のはここがこうだから実際にはこう動いちゃうよ、と教えます。完全マンツーマンで。

なんだこの私のやる気、、、笑
でも、それはきっとうれしかったから。

ソースコードなんて恥ずかしすぎてとてもお見せできませんが、これ↓が私が作ったページの一部です。f:id:h283-namibia:20170726063602p:plain数字を入力してsubmitボタンを押すとf:id:h283-namibia:20170726065924p:plain答えが出ます。シンプルです。笑

もともと、私の要請の要望調査票にはコンピュータの構成やワード、エクセル、データベースに加えて基本的なアルゴリズム、プログラミングも教える可能性があるとの記載がありました。でも、まさかほんとうに(簡単ですが)プログラミングをして生徒に見せる日が来るとは思いませんでした。前職の知識が活かせてちょっと満足です。

 

ここ1,2週間でうれしかったこと、としましたが、これらは2学期でうれしかったことの上位です。来学期もわたしらしく、やっていきます。(まだまだ2学期は終わりませんが…)

学期末のあれこれ

わーー久しぶりの更新です。こんにちは。

特段忙しかったわけでも、書きたいネタがなかったわけでもないのに、遠ざかっていました。むしろ書きたいことが多すぎて、どこから手を付けようかと思っているうちに書くこと自体やめていました笑。

5月30日から始まった2学期、気が付けば明日(7月25日)で授業終了です。
2学期が終わるのは8月下旬です。あれ、あと1ヵ月もあるのに、授業はもうないの?はい、ありません。

さて、そこで今日は学期末のあれこれをご紹介します。

  • 試験期間

期末試験:7月27日から8月18日まで。17日間。長い。
一日あたりの試験数:1科目。たった1科目。
各生徒の試験数:10科目あるかないかくらい。日本と変わらないか。

17日間、生徒は毎日07:00から12:30まで学校に来て、決められた時間にテストを受けます。テストがない時間はひたすらテスト勉強です。つまり一日中テスト勉強できる日が何日もあるんです。
なにこれゆるい…!とか思ってしまいます。
1学期は朝一でテストを受け、その後は30分授業が7限までありましたが、2・3学期は試験期間中の授業はありません。

  • 試験問題その1

前述のように期末試験は7月末から。しかし、7月上旬までに試験問題をHOD(教科長としておきます)に提出する必要があります。
学期末までに授業をどこまで進められるかを考慮して試験問題を作らなくてはなりません。
きっとここまで教えられるだろう、いや、厳しいかな、この問題は次の試験に盛り込もうかな、なんて悩みながら作成しました。そしてなんとぴったり!最終日となる明日、Grade8に少し教えればテスト問題を全て説明したことになります!ナイス!笑

HODが試験問題を確認し、OKが出ればサインをもらい、7月中旬から順次印刷です。つまり、早々と試験問題が生徒の人数分用意されているのです。もちろん印刷はきれいですよ。
きっちり運営されているな~と感じます。・・当たり前でしょ、と思いましたか?そうですよね。でも、ウチの学校は試験が始まってから問題を印刷し始めていた、という協力隊同期が他国にはいるのです。

  • 試験問題その2

2学期以降の試験問題は科目・レベル・学年によって、州が作成したものがあります。担当の教師は州で統一された試験問題を使用するか、自分たちで作成するかを選べます。州が用意したものはときに簡単すぎることもあるんだとか。
Computer Studiesに関しては全学年で州が作成したものはありませんでした。カウンターパートに聞けば、オシコト州でComputer Studiesを教えているセカンダリースクールは私の配属先を含め3校ほどしかないので、用意されないのだそうです。
余談ですが任地ツメブでComputer Studiesがあるセカンダリースクールは配属先のみ。そう考えると、Computer Studiesを履修できるのってこの地域の生徒にとっては貴重なんですね。

 

ナミビアの小学校で教えている先輩隊員に、2学期は途中で休暇がないから長く感じるよ~と言われていました。たしかに、1月~4月末の1学期は3月に1週間、4月に4日間の休みがありました。加えて、私は2月中旬着任だったのでそもそも約1ヵ月短かったわけです。
それなので2学期は覚悟していたのですが、ほぼ終わりが見えてきた今、あれ、全く問題なかった!あっという間だった!と感じます。でも、すぐに終わってしまうからこそ、1回1回の授業をしっかり、大切に使わなきゃだめですね。
2年間でできることってそんなにないのかもしれません。

 

習い事をはじめました。

こんにちは。

任地ツメブにArts Performance Centre (APC)というところがあります。f:id:h283-namibia:20170625210811j:plainf:id:h283-namibia:20170621042056j:plainf:id:h283-namibia:20170621042513j:plainAPCナミビアのアーツ促進のために設立され、NPOが運営しています。APCを紹介した記事で、創設者かつディレクターのLisさんは次のように述べています。

"APC was created for young people who have no hope for a good future, due to the circumstances they grow up in."
そういうことです。

ここで、バイオリンとビジュアルアーツ(デッサンなど)を習いはじめました。
私、楽譜はすらすら読めないしピアノは弾けないし音痴だし絵は下手だし、つまり芸術センスはないんです。もちろんバイオリンなんて触ったこともありません。それなのに…ふふ。

ちなみに、ここの存在はナミビアに到着して比較的すぐに先輩隊員から教わり、知っていました。ツメブに住みはじめてからも週に何度もAPCの前を通っていたのですが、毎回機会を逃し(入る勇気がなく、という方が正しい)、気づけば足を踏み入れるまでに5ヵ月も経っていました。きゃー。

驚くことに、なんと一学期N$50(約400円)で以下の科目から3つまで習い放題!f:id:h283-namibia:20170702041040j:plain選べる楽器、細かくないですか?ハープも習いたかったのですが、ハープの先生(Lisさん)が一番難しい楽器よ、と言ったので、とりあえずお預けです。バイオリンが弾けるようになってから…。でもマリンバも気になる。。音色がきれいなの。。f:id:h283-namibia:20170625210758j:plain
午前は大人コース、午後は子どもコースとのことですが、午前は私が活動中で行けないので、午後に小中高生に混ざって習っています。なかには私の教え子も数名います。学校では先生をしているけれど、ここでは同じ生徒です。ちょっと恥ずかしいです。デッサンなんて、その教え子の方がうまいくらいなんです。
毎日1時間×2コマで通っているので平日が一気に忙しくなりました(笑)

レッスンは各教室内でやったり、外のベンチ(上の写真がそのベンチ)でやったりします。APCの前を通るだけでも色んな楽器の音が聞こえてくるんですよ。

放課後に楽器や絵、ダンスを習えるってツメブすごいなと、改めて自分の任地に驚きました。小学校低学年くらいの小さな子が一人前に色んな楽器を演奏しているんですよ。子どもたちにとっても、いい環境ですよね。f:id:h283-namibia:20170702045244j:plain
バイオリンの先生に、日本にもAPCのようなところはあるのかと聞かれたので、ないと答えました。こんな豊富に楽器を習えるところ、私は思い浮かびませんでした。街中の音楽教室って週1回のレッスンで月5000円は軽くしますよね。それを伝えたらもちろん驚いていました。そりゃそうです、ここは楽器等3つ×週5回×4ヵ月ほどで400円ですから。

そんなAPCで先日、コンサートがありました。
オープニングf:id:h283-namibia:20170626001650j:plainダンスf:id:h283-namibia:20170625235453j:plain子どもオーケストラf:id:h283-namibia:20170626000556j:plain先生+上級生徒オーケストラf:id:h283-namibia:20170626000852j:plain他にもクラリネット、チェロ、ブラスバンドマリンバなどなど、約1時間の発表会でした。上手下手は置いておいて、子どもたちは可愛かったし先生はいくつ楽器演奏できるの?!と驚いたし、楽しみました。

 

APCに通いだしたのは、バイオリンとデッサンへの興味以上に、何よりローカルな人との関わりを作りたいという思いからでした。
私がふだん接するのは同僚と一部の生徒のみで、活動も平日13時以降はフリーです。地域住民と話すことはありません。週末含め、ひたすら部屋にこもる日々です。せっかく外国に住んでいるのに、全く現地に溶け込んでいないことに焦りを感じていたのです。
まだ習いはじめて3週間ほどですが、なんだか、着実に、目的を達成していけるような気がしています。この調子、この調子。f:id:h283-namibia:20170621041045j:plain

ツメブはエトーシャ国立公園の玄関口の街だけではありません。
ツメブにお越しの際はぜひAPCにもお立ち寄りくださいませ。

「アフリカ」に対する先入観

こんにちは。

今日は、「アフリカ」に対して勝手に抱いていた先入観を正してみたいと思います。
※ただし、世界銀行の定義で高中所得国に分類されるナミビアで、かつそれなりの街で生活している私の主観です。
※そして長文です。

私、今でこそナミビアに派遣されてよかったって心の底から思いますが、合格通知を受け取った時はアフリカへ2年間行くのか…というのが正直な気持ちでした(協力隊受験から派遣までのことは追々記事にする予定です)
だって、「アフリカ」というと貧困、飢餓、内戦のイメージが先行していましたから。これら、私の小学生の頃の知識から進歩していません。笑。大学院時代に同期が、修士論文執筆のためにガーナやウガンダに調査へ行くという時も、すっごく未知の世界に行くんだ~と思うくらいでした。
それほど疎かったのですが、「アフリカ」とひとくくりにしていたこと自体、大きな誤りだし知識不足だったなと思います。

それでは本題。

  1. 暑い
  2. 黒人
  3. 赤土のでこぼこ道
  4. 古い日本車が多い
  5. とうもろこしの粉をお湯で練ったシマと豆をよく食べる
  6. みんな視力がいい
  7. 柄が派手で可愛いオーダーメイドの洋服を着て生活している
  8. 野菜はマーケットで現地の人と交渉しながら購入する
  9. 物価は安い 

私が抱いていた先入観はこんなものでしょうか。
では、実際はどうだったのか、1つずつ見ていきます。

 

  1. 暑い
    ×
    アフリカにも冬が存在するところはあります。寒いです。
    南半球にあるナミビアは今が冬。朝晩の気温も1桁台になってきました。朝学校へ行く時は半袖にカーディガン、その上からダウンか厚めのカーディガンを羽織っています。半袖を着ているのは、昼間は25度位まで気温が上がるからです(でも最近は昼間も長袖のままでいることも…)。外は暑くても室内は寒く、部屋では常に長袖にフリースです。

  2. 黒人
    ×
    エジプトやチュニジアなどの北アフリカ以外(つまりサブサハラアフリカ)は黒人ばかりが住んでいるイメージでした。しかし、南部アフリカ(南アフリカナミビアジンバブエなど)には白人も住んでいます。
    ナミビアに関しては、首都ウィントフックや大西洋沿いのスワコップムントをはじめ、中部・南部に白人が多く、北部は黒人ばかりです。私の任地ツメブは北部ですが、白人が結構住んでいます(ドイツ植民地時代の歴史が関係しています)。ちなみに同僚の3分の1は白人です。

  3. 赤土のでこぼこ道

    そういうところもあるのでしょうが、全部が全部そうではありません。私の任地の道路はアスファルトで舗装されています。
    アフリカの道路って、でこぼこしていて車に乗っている時の衝撃が強くて体が宙に浮く!みたいなものを想像していました。ナミビア国内を旅行していると未舗装の道もありますが、想像していたものは未経験です。

  4. 古い日本車が多い

    全部が全部そうではありません(2回目)。
    タクシーに使われている車は古いものが多いです。でも、街中で走っている車は全体的にきれいな気がします。
    ナミビアではもちろん日本車もたくさん見ますが、ベンツ、BMWアウディフォルクスワーゲンといったドイツ車の方が多く走っているのではないかと。
    政府の車なんて、とってもきれいなピッカピカの黒塗りのベンツやBMWだったりトヨタだったりしますからね。道路に停まっているとかっこいいですw(走っていてもかっこいいw)もちろん、ふつうの車体の政府の車もあります。

  5. とうもろこしの粉をお湯で練ったシマと豆をよく食べる

    全部が全部そうではありません(3回目)。
    とうもろこしの粉をお湯で練った食べ物、地域によって呼び方が違います。ナミビアではパップやポリッチと呼ばれていて、皆食べているようです。私はまだ2回しか口にしていません。つまり、シマや豆を毎食食べなくても生活はできます。とはいえ、ナミビアでもローカルな食べ物といったらやっぱりパップは外せません(あとはお肉)。
    学校でよく寮のランチをもらうのですが、炭水化物はスパゲッティかマカロニかお米です。ゆえにランチにパップは提供されておらず、メインの肉か魚と、野菜と炭水化物が日々のメニューです(写真参照)。

    f:id:h283-namibia:20170702040059j:plain

  6. みんな視力がいい
    ×
    これこそ、私が結構決めつけていたことです。でも、実際は違います。
    眼鏡をかけている人はいます。それも結構います。思い込みってこわい。
    私は視力が悪いのですが、アフリカで眼鏡って目立ちそうだから毎日コンタクトの方がいいかな、なんて思っていました。でもそんな心配無用で、毎日眼鏡生活です。おかげで、1年分持ってきたワンデーのコンタクトが全く減らず困っています。

  7. 柄が派手で可愛いオーダーメイドの洋服を着て生活している

    全部が全部そうではありません(4回目)。
    日常生活でそのような洋服を着ている人はほぼ見かけません。ナミビアには想像していた「アフリカっぽい」布はないし、売られていても輸入品で高いんだとか。
    アフリカでは女性教師はスカートだよ、と日本にいる時に言われていて、まあスカートは現地で作ってもらえばいいや~と思っていたんです。でも、実際は布もテイラー(仕立て屋)さんも見ないし、ナミビアは(私の配属先は?)そもそもスカートを履く必要のない環境でした!スキニーパンツにピンヒールの同僚もいますから。スカート嫌いだから助かった。。
    可愛い柄のワンピース作ってもらう気まんまんだったのにーーー!と残念ですが、ザンビアタンザニアマラウイなどではゲットできるので、それらの国々へ行くことを楽しみにしています。

  8. 野菜はマーケットで現地の人と交渉しながら購入する

    全部が全部そうではありません(5回目)。
    野菜だけでなく、全ての買い物はスーパーでしています。マーケットで一週間分の食材を購入する生活をするんだろうなと思っていたのですが、ナミビアは違ったようです。

  9. 物価は安い

    全部が全部そうではありません(6回目)。
    ナミビアは日本と変わらないと思っておくのが正解です。というのも、日本より安いものもあれば(肉類、野菜、ビール、ワイン、タクシーなど)、高いものもある(一部の野菜と日用品など)からです。ほとんど南アフリカからの輸入品なので高いわけです。
    野菜が日本より安いと書きましたが、あくまで日本よりは安いだけで、他のアフリカ諸国と比べると高いはずです。ウガンダマラウイにいる同期から聞いた話だけですが、彼女たちが求めている野菜・果物の安さに衝撃を受けましたから…!

 

いかがでしたか。△が多すぎますね。でも、私の任地での生活だけで言うと、「3. 古い日本車が多い」のみ△で、それ以外は全部×です。つまり日常生活において、抱いていた先入観はほぼ全て払拭されたようなものです。
ナミビアで生活してもうすぐ半年になる今もなお、アフリカにいる感じがしないな~としばしば思うのですが、これって、上記の先入観を持っているからなんですよね。ナミビアは所得格差が激しいので、先進国と変わらない生活をしている人も一部います(主に白人)。

最後になりましたが、これはあくまで、ナミビア・ツメブでの話。あくまで、私の主観。きっと、○が多くつく地域もあるはず。でも、アフリカ(サブサハラアフリカ)の全部が全部そうじゃないってこと。