20代最後をナミビアで

青年海外協力隊(2016-3)としてナミビアで中高生にコンピュータの授業を教えています

「アフリカ」に対する先入観

こんにちは。

今日は、「アフリカ」に対して勝手に抱いていた先入観を正してみたいと思います。
※ただし、世界銀行の定義で高中所得国に分類されるナミビアで、かつそれなりの街で生活している私の主観です。
※そして長文です。

私、今でこそナミビアに派遣されてよかったって心の底から思いますが、合格通知を受け取った時はアフリカへ2年間行くのか…というのが正直な気持ちでした(協力隊受験から派遣までのことは追々記事にする予定です)
だって、「アフリカ」というと貧困、飢餓、内戦のイメージが先行していましたから。これら、私の小学生の頃の知識から進歩していません。笑。大学院時代に同期が、修士論文執筆のためにガーナやウガンダに調査へ行くという時も、すっごく未知の世界に行くんだ~と思うくらいでした。
それほど疎かったのですが、「アフリカ」とひとくくりにしていたこと自体、大きな誤りだし知識不足だったなと思います。

それでは本題。

  1. 暑い
  2. 黒人
  3. 赤土のでこぼこ道
  4. 古い日本車が多い
  5. とうもろこしの粉をお湯で練ったシマと豆をよく食べる
  6. みんな視力がいい
  7. 柄が派手で可愛いオーダーメイドの洋服を着て生活している
  8. 野菜はマーケットで現地の人と交渉しながら購入する
  9. 物価は安い 

私が抱いていた先入観はこんなものでしょうか。
では、実際はどうだったのか、1つずつ見ていきます。

 

  1. 暑い
    ×
    アフリカにも冬が存在するところはあります。寒いです。
    南半球にあるナミビアは今が冬。朝晩の気温も1桁台になってきました。朝学校へ行く時は半袖にカーディガン、その上からダウンか厚めのカーディガンを羽織っています。半袖を着ているのは、昼間は25度位まで気温が上がるからです(でも最近は昼間も長袖のままでいることも…)。外は暑くても室内は寒く、部屋では常に長袖にフリースです。

  2. 黒人
    ×
    エジプトやチュニジアなどの北アフリカ以外(つまりサブサハラアフリカ)は黒人ばかりが住んでいるイメージでした。しかし、南部アフリカ(南アフリカナミビアジンバブエなど)には白人も住んでいます。
    ナミビアに関しては、首都ウィントフックや大西洋沿いのスワコップムントをはじめ、中部・南部に白人が多く、北部は黒人ばかりです。私の任地ツメブは北部ですが、白人が結構住んでいます(ドイツ植民地時代の歴史が関係しています)。ちなみに同僚の3分の1は白人です。

  3. 赤土のでこぼこ道

    そういうところもあるのでしょうが、全部が全部そうではありません。私の任地の道路はアスファルトで舗装されています。
    アフリカの道路って、でこぼこしていて車に乗っている時の衝撃が強くて体が宙に浮く!みたいなものを想像していました。ナミビア国内を旅行していると未舗装の道もありますが、想像していたものは未経験です。

  4. 古い日本車が多い

    全部が全部そうではありません(2回目)。
    タクシーに使われている車は古いものが多いです。でも、街中で走っている車は全体的にきれいな気がします。
    ナミビアではもちろん日本車もたくさん見ますが、ベンツ、BMWアウディフォルクスワーゲンといったドイツ車の方が多く走っているのではないかと。
    政府の車なんて、とってもきれいなピッカピカの黒塗りのベンツやBMWだったりトヨタだったりしますからね。道路に停まっているとかっこいいですw(走っていてもかっこいいw)もちろん、ふつうの車体の政府の車もあります。

  5. とうもろこしの粉をお湯で練ったシマと豆をよく食べる

    全部が全部そうではありません(3回目)。
    とうもろこしの粉をお湯で練った食べ物、地域によって呼び方が違います。ナミビアではパップやポリッチと呼ばれていて、皆食べているようです。私はまだ2回しか口にしていません。つまり、シマや豆を毎食食べなくても生活はできます。とはいえ、ナミビアでもローカルな食べ物といったらやっぱりパップは外せません(あとはお肉)。
    学校でよく寮のランチをもらうのですが、炭水化物はスパゲッティかマカロニかお米です。ゆえにランチにパップは提供されておらず、メインの肉か魚と、野菜と炭水化物が日々のメニューです(写真参照)。

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  6. みんな視力がいい
    ×
    これこそ、私が結構決めつけていたことです。でも、実際は違います。
    眼鏡をかけている人はいます。それも結構います。思い込みってこわい。
    私は視力が悪いのですが、アフリカで眼鏡って目立ちそうだから毎日コンタクトの方がいいかな、なんて思っていました。でもそんな心配無用で、毎日眼鏡生活です。おかげで、1年分持ってきたワンデーのコンタクトが全く減らず困っています。

  7. 柄が派手で可愛いオーダーメイドの洋服を着て生活している

    全部が全部そうではありません(4回目)。
    日常生活でそのような洋服を着ている人はほぼ見かけません。ナミビアには想像していた「アフリカっぽい」布はないし、売られていても輸入品で高いんだとか。
    アフリカでは女性教師はスカートだよ、と日本にいる時に言われていて、まあスカートは現地で作ってもらえばいいや~と思っていたんです。でも、実際は布もテイラー(仕立て屋)さんも見ないし、ナミビアは(私の配属先は?)そもそもスカートを履く必要のない環境でした!スキニーパンツにピンヒールの同僚もいますから。スカート嫌いだから助かった。。
    可愛い柄のワンピース作ってもらう気まんまんだったのにーーー!と残念ですが、ザンビアタンザニアマラウイなどではゲットできるので、それらの国々へ行くことを楽しみにしています。

  8. 野菜はマーケットで現地の人と交渉しながら購入する

    全部が全部そうではありません(5回目)。
    野菜だけでなく、全ての買い物はスーパーでしています。マーケットで一週間分の食材を購入する生活をするんだろうなと思っていたのですが、ナミビアは違ったようです。

  9. 物価は安い

    全部が全部そうではありません(6回目)。
    ナミビアは日本と変わらないと思っておくのが正解です。というのも、日本より安いものもあれば(肉類、野菜、ビール、ワイン、タクシーなど)、高いものもある(一部の野菜と日用品など)からです。ほとんど南アフリカからの輸入品なので高いわけです。
    野菜が日本より安いと書きましたが、あくまで日本よりは安いだけで、他のアフリカ諸国と比べると高いはずです。ウガンダマラウイにいる同期から聞いた話だけですが、彼女たちが求めている野菜・果物の安さに衝撃を受けましたから…!

 

いかがでしたか。△が多すぎますね。でも、私の任地での生活だけで言うと、「3. 古い日本車が多い」のみ△で、それ以外は全部×です。つまり日常生活において、抱いていた先入観はほぼ全て払拭されたようなものです。
ナミビアで生活してもうすぐ半年になる今もなお、アフリカにいる感じがしないな~としばしば思うのですが、これって、上記の先入観を持っているからなんですよね。ナミビアは所得格差が激しいので、先進国と変わらない生活をしている人も一部います(主に白人)。

最後になりましたが、これはあくまで、ナミビア・ツメブでの話。あくまで、私の主観。きっと、○が多くつく地域もあるはず。でも、アフリカ(サブサハラアフリカ)の全部が全部そうじゃないってこと。